「監獄部屋で消えた女」(小説)
講談倶楽部・新年號附録
〜怪奇 探偵 情話 美談〜最近実話集(雑誌)
寺島柾史 著
大日本雄辯會講談社 発行
昭和12年1月1日(1937)
※写真は昭和12年1月1日講談倶楽部(第27巻第1号)/¥0.70(定価)
●購入先/立山古書店(大宮市) 代金¥3,710(送料・税込)
●四六判・並製本・本文275頁(4〜27頁が寺島柾史作)
●富永謙太郎による挿絵が3枚挿入されている。
所蔵確認/なし(稀少)
本作品は、北海道を舞台に妻を盗まれた旅絵師の読切人情話物語で、「講談倶楽部新年號附録」の巻頭を飾ることになる。「大日本雄辯會講談社」(後の講談社)は、当時からベストセラー雑誌を数多く発行している。本書は新年号の附録で、4名の作家による短編小説集である。掲載作品には、昭和7年(1932)に処女作「血縁」がサンデー毎日大衆文芸賞を受賞し、後に直木賞作家となる「木村荘十」も名を連ねているが、柾史が巻頭を飾ったことはとても名誉なことだろう。この頃の柾史は、児童向け冒険・探検小説や時代小説を執筆しており、雑誌の連載も増えていく。「日本少年」「講談倶楽部」「雄辯」「歴史公論」「無線と実験」「みくに」など、原稿の締め切りに追われる多忙な毎日であったと思われる。この年の夏、柾史は千島への取材旅行に出かけており、経済的にも恵まれた時代だったようだ。
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Trackback(0) Comments(4) by Yasumine|2008-06-27 09:09
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