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[ゆたりやの亭主] 記事数:256

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景観破壊

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     世の中から看板と電柱が消えたらどんなにスッキリすることだろう。
     そんなエゴイスティックなことを昔から思っている。

     どこの街へ訪れても、チェーン店の看板で埋め尽くされた街道。
     ここはどこ?僕はいまどこにいるの?と思ってしまうくらい、
     コピー&ペーストの地方都市の風景は薄っぺらなものになっている。
     建築や看板は文化であり、景観の大切な一部であるはず。
     その土地の風土を考えて作る必要があると思うのだ。



     デザインの仕事をしていると看板の仕事を受注することもある。
     でも、目立てば良いとされる看板は景観破壊を伴い、
     企業イメージを損なうのではないのかと考えている。
     どぎつい色使い、派手なネオン、大きく太くの文字・・・。
     我らが一番大きくて目立つと威張っている。
     そんな企業が良い会社といえるのだろうか?
     自信を持って良いものを、良いサービスを売っているのなら、
     そんな看板を立てなくても良いのではないのか?
     目立つ看板だからこそ美意識が必要なのではないのか。
     どこに立てるか、どんなロケーションに立てるのかによって
     看板のデザインは変える必要があるのではないのか・・・?

     何年か前に五色沼(福島県)を訪れた時、
     街の看板や建物が焦げ茶色で統一されていた。
     JPやコンビニのように、
     コーポレートカラーなどのCI規程が厳格な企業も
     この街では焦げ茶色なんだと感激したことがある。
     こういうところを意識した企業は好感度も高い・・・。
     五色沼周辺では自治体で看板や建物の規制を定めることで
     美意識のない看板や建物による景観破壊から
     自然を守るというこころが伝わって来た。
     僕たちは色が茶色くたって、郵便局やコンビニを
     見分けることぐらいでるのだ。



     現在、地方都市は、シャッター通りといわれるように
     閉店した店や空きビルが増加し悲惨な状況が続いている。
     最近、そういった店舗やビルのシャッターや窓に
     不動産会社の看板がやたら目につくようになった。
     誰が見ても空き店舗や空きビルは一目で理解できるのに
     あえて美意識の無い看板をベタベタ張る必要性があるのだろうか?
     この看板の存在こそが地方都市の景観を
     更に淋しいものにしていることが
     不動産会社は理解できないのだろうか・・・。
     どうせ看板をつけるなら、街が元気になるデザインに
     するべきではなかろうか?

     こういった景観破壊の看板は企業の品格につながり、
     私たちの会社は下品ですとレッテルを貼っているようなものなのだ。
     そういう企業を我々生活者は注意して見ておく必要がある。

     最近、会社の前に不動産会社の看板が立てられた。
     派手でドギツイ色で、よりによって一番見たくない最悪の看板だ。
     隣に建設されたアパートの入居募集看板なのだが、
     まるで、我が方の社屋が売りに出ているように見えるので、
     不動産会社に電話して立てる場所を変えて欲しいとお願いしたが、
     自分の土地で自由に看板を立てて何が悪いという感じで断られた。
     自分の土地だから何をしても良いというのは
     あまりに一方的な話ではなかろうか?
     看板はいろいろなサインを送っている大切な広告だが、
     周りの迷惑になっても構わないというのは、
     看板を立てる企業の倫理観に大きな問題があると
     言わざるを得ない・・・。

     泣き寝入りの我が方の社屋は
     今日も相変わらず、売りにでているのだ・・・。

     ※写真は石岡市内の古い街並でみつけた情緒ある看板。
      控えめで街並に溶け込んでいても主張を忘れない
      こんな美しい看板もたくさんあるのだ。



ご覧いただいたついでにこちらも↑↑↑ポチッと!ありがとうございます。

» Tags:看板, 景観, 破壊, 風土, 環境, デザイン,

Trackback(0) Comments(10) by Yasumine|2008-11-25 09:09

▽コメント▽
Commented by 夏 11/25 14:00

那須にも御用邸があるおかげで
某コンビニの看板も同じく
シックな茶色ですよね。

看板は、それぞれ個々の主張を見せたい
という主旨だけで作られるので、街全体の統一感とか、センスなんてものは、
まるで無視されていますよね。

目立つ
のにも空白の美があるのに、
看板それぞれは主張し合って
喧嘩しているのは気付かないのでしょう。

海外に行くたび
「やっぱり日本だよねぇ」
と言いながら帰ってきますが、
看板だけは、どうにも
いやはや…

Commented by COACHでし。 11/25 18:56

ありゃ~
まったくMI(Mind Identity)が欠落・・・

VI(Visual Identity)が先行・・・

人間は情報を選択しますので、関係ない場合には、
不動産の看板なんて「どんなに派手」にしても
残らないのに・・・

景観を意識すれば、キャッチコピーだけで逆に
目立ったりして(笑)

企業の質(Mind)が問われる時代になってきた
のでしょうか。

Commented by こみみ 11/25 19:51

見たくないものが始終目に入ってくるのはストレスですね
景観は公共のもの
私利私欲のために悪目立ちさせるのは
騒音公害や空気汚染と同レベルの話しだと思います
在り方、考え方、処し方、すべてにおいて
美しい国になるには美意識の向上、必須ですね

Commented by yasumine 11/25 21:55

◎夏さん。コメントありがとうございます。
そうです。空白の美!
この空白こそが計算されたデザインなのに。
・・・ここ空いてるから
大きくして埋めてくれる?・・・なんて。
夏さんが最近行った北欧の街だって
市民の美意識が街の景観にちゃんと
意思表示されてますでしょ・・・。

Commented by yasumine 11/25 21:59

COACHさん。
お近くにいらした時は
空室ありなので、ぜひ、覗きに来てください。
やっと工事が終わって静かになったと
思っていたのに・・・。

Commented by yasumine 11/25 22:10

◎こみみさん。
コメントありがとう存じます。
まさしく公害なのです。
赤(Y100+M100)緑(C100+Y100)
青(C100)黄(Y100)などなどで
埋め尽くされてます。
酷いもんですよまったく・・・。
そのわりに社名は思い出さない???
えーとなんだっけ・・・

Commented by げんちゃん 11/25 23:24

お祭りをやった坂の町鯨が丘。坂を歩いていて変な看板、景観を崩してしまうような看板。
絶対に見たくありません。
古いものと新しいもの入り混じる地方では古いもの、古い景観を本当に大切にしないとただの古汚い街になってしまいます。
その街に住む人間が、何を大切にしなければいけないのかすぐにでも気付かないと何もなくなってしまうような気がします。

Commented by yasumine 11/26 00:27

げんちゃん。
コメントありがとうございます。
実は2週間程前、鯨が丘の街中を
うろうろしておりました。
色褪せてはいるけど素敵な看板が
たくさんありましたよ。
何より、女子高生に「こんにちは」と
挨拶されたのはビックリしてしまった。
人の優しさを感じることができる街でした。
何が大切なのか、
みんな気づいているんだと思うんです。
そしてこれからもっと増えると思います。
良いことだと思います。

Commented by ema 11/26 08:46

全く同じことを考えながら、私も街を歩いています。前に、スウェーデンに行ったとき、あまりに景観が統一されているので、驚いていたら、あたらしい建築物は、周りと同じような様式で建てなければならない、という決まりがあるのだと教えてくれました。

このような街で育った子供は、共存の中で、いかに個性を発揮するかを考えられる人間になるだろうなあと思いました。反対に、我こそは!と、自分が目立つことばかり考えているデザインに囲まれて、それが当たり前だと思って育った子供は、自分の個性や実力を伸ばすことよりも、人を蹴落とすことが平気な人間になるのだろうなあ・・・と。

Commented by yasumine 11/26 09:42

emaさん。
コメントありがとうございます。
ヨーロッパのように、
厳格な規制が様式美を育てるんですね。
頑固な美意識は長い歴史のなかで、
誇りに思える街を完成させる。
そして、その歴史ある街を守ろういう思いが
市民の意識に根付いているんですね。

自由競争。何でも自由にやりたい放題は、
計画性のない世界をつくってしまうという
ことでしょうか・・・。


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