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[雨は遠いそらの上] 記事数:109

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里山の風景―雨の日は憂鬱

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せっかくの休日なのに、朝から雨。雨の日は憂鬱、と教えられたらそう思い込んでしまう。雨の日だって楽しいことはあるのに。受け取り方ひとつで別の物になってしまう脆弱な物だ、人の中の真実とはな。しかしハメハメハ一族の末裔である私は、雨が降ったらお休みなのである。そして雨がやんだ白い午後に、いそいそと出かけたのである。

雨がやんで木や草に滴がぶら下がり、白い光の中に立ち止まっている風景がぼくは好きだ。世界がしん、としていて、何かがこれからはじまるのだ、という予感に満ちている。
でもそれは僅かなあいだのことだ。すぐに雲間から太陽の光が時にやわらかく、時に差すように強烈に、大地を照らすだろう。そうなれば、みんなだんだんと動き出す。
  
   
太陽の熱を浴びて山が水蒸気の煙を吐き出す。ぼくはこの光景も好きだ。ゆらゆらと揺れながら上がる煙をぼんやり眺めながら、その上がっている場所に今すぐ行けたら素敵だなあ、と思う。
  
でもそれもすぐに終ってしまう。雲が切れ、くっきりとした青空が見えたら、気づいたら世界はいつものように動き出しているのである。雨上がりは、ねじを巻きなおすような時間だ。
 
私の先祖達も、草の葉っぱがだんだんと乾いていくのを名残惜しそうに眺めて、完全に水気がとんだのをよく確認してからやっと身体を起こして次の雨を待ちわびたのだそうだ。雨の日は憂鬱のはずなのだが、雨が好きなのか嫌いなのかよくわからなくなってしまった。
  

 

  
   
  
 
 
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» Tags:里山の風景,

Trackback(0) Comments(5) by 雨|2008-03-14 01:01

▽コメント▽
Commented by こま 03/14 09:54

ほんとに雨も捉え方ひとつですね。
大地の時間が過ぎ人間の時間がやってきます。
僕たちはそんな時間の中を生きているように感じます。
4つ目の写真、なんかいいなあ。

Commented by 翼のある鯨 03/14 10:36

ハメハメハ一族の末裔なんですね。

幼少の頃
雨の日が嫌いでした。
近所に同世代の友だちも居なく
特に雨の日は家で遊ぶことが多かった。
一人遊びばかりでした。
絵を描いたり、工作をしたり、空想したり・・・。
そんなある日、家の脇に廃材を使って
一人で基地をつくりました。
雨の日も遊べる屋根付きの基地です。
これが僕の基地づくりの第一号。
それからというもの雨の日でも遊べる
屋根付き秘密基地をたくさん作りました。
雨の日に外で遊べないという子供にとって
秘密基地は誰にも教えてはならない
神聖なオアシスだったのです。
そして、僕は雨が好きになってました。

Commented by 雨 03/15 00:34

>こまさん
雨と太陽は、見慣れた何でもない田舎の風景を美しい姿に変えてしまう魔法です。
ぼくは濡れるのが嫌いなので雨の中出かけたりしませんが、
濡れることと引き換えに素晴らしい風景と出会うことが出来るのかもしれないと思うと、
勿体無いことをしているなあ…と歯がゆい気持ちでいっぱいです。
 
4つ目の写真も、普段は何でもない普通の小道なんですけどね。雨上がりのほのかな光のなか何かを運んでいきます。我ながらよく撮れました笑。

>翼のある鯨さん
はい、ハメハメハ一族の末裔です。風が吹いたら遅刻して、雨が降ったらお休みすることは、人間が所有して然るべき最低限の権利であると主張したいところですが、肩身が狭い世の中になりました。
 
しかし良いですね、秘密基地。ぼくも子供の頃は自分の秘密基地を持ちたいなあと思っていました。
雨の日も遊べる基地なんて、本格的ですね。ぼくは実践力が無いからかわりにガンダムのガチャガチャ人形を使って基地を作ったりしてたな…。懐かしい。
雨の日は長靴をはいて傘をさして、水の流れを見たりしてましたが、基本的には家でじっとしてましたね。ぼくも鯨さんみたいに絵を描いたりラジオを聴いたり…。
しん、とした世界が良いですよね。雨の日は。
 

Commented by せいパパ 03/25 19:31

県北の自然を楽しませて頂きました。
私の住む鹿行地区とは
全く違う風景でウットリと
してしまいました。
こんな景色を毎日眺めると
心が癒されますね。

Commented by 雨 03/26 03:27

せいパパさんは鹿行地区にお住まいなんですね。ぼくは行ったことが無いのですが、県南もゆっくり見て歩きたいなと常々思っているんです。
 
毎日眺めているとそれはそれで飽きてしまうような何でもない田舎の風景なんですが、
時たま色気を出してくれることがあるのです。県北はホント田舎ですけど、その一瞬を捉えたいですね。他の名所に負けない良い景色がたくさんあると思うのです。

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